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 エーザイは3月31日、自社創生の抗がん剤エリブリンについて、局所進行性?転移性乳がんの適応で、日米欧の各当局にそれぞれ承認申請を行ったと発表した。同社ではエリブリンを、最主力品のアルツハイマー型認知症治療薬アリセプトが11月に米国で物質特許を失効することに伴い予想される収益減をカバーする薬剤の1つに位置付けている。

 今回の申請は、グローバルで実施したフェーズ3試験の結果に基づく。試験は、局所再発性?転移性乳がんの患者で、アントラサイクリンやタキサン系抗がん剤を含む、少なくとも2種類のがん化学療法の治療歴がある762人を対象に実施。がん治療の適応を持つ単剤化学療法やホルモン療法などを実施した「治験医師選択療法施行群」と「エリブリン投与群」の2群に患者を分け、全生存期間などを比較した。

 その結果、エリブリン投与群の全生存期間は、治験医師選択療法施行群よりも2か月以上、統計学的に有意に延長した。エリブリン投与群で認められた副作用は、▽無力症▽好中球減少症▽脱毛症▽悪心▽末梢神経障害―など。このうち、患者のQOL(生活の質)を低下させるといわれている末梢神経障害では、重篤な症状(グレード3、4)の発生頻度が10%未満と治験医師選択療法施行群よりも低く、良好な忍容性を示した。

 エーザイでは、タキサン系抗がん剤などによる前治療歴のある進行?再発乳がんの患者を対象に日本で実施したフェーズ2試験でも、エリブリン投与群で高い効果と良好な忍容性が示唆されたとしている。

 エーザイによると、世界では現在、検診の普及した北米や欧州を中心に、毎年100万人が乳がんと診断されている。日本人の乳がん罹患率は、人口10万人当たり33人だという。


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引用元:ロハン(新生R.O.H.A.N) 専門サイト
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